フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップのメリット・デメリット

はじめに

今回は、フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップ

のメリット・デメリットについてについて説明していきます。

この記事はこんな方にオススメ!

  • IT系の分野で活躍したいので、IT用語・知識を習得したい
  • 基本情報技術者、応用情報技術者などIT系の資格を取りたい
  • システムエンジニアとして復習がしたい

バックアップとは

コンピュータにおいて、人が行った作業でのミスを含む、

万が一のトラブルに備え、別の記憶媒体にコピーを残しておくことを

「バックアップ」と言います。

バックアップの種類について

バックアップの種類は主に以下の3つがあります。

  • フルバックアップ
  • 差分バックアップ
  • 増分バックアップ

それぞれについて、説明していきます。

フルバックアップ

コンピュータに保存されている全てのデータを保存するのがフルバックアップです。

毎日、フルバックアップでバックアップを取る場合、

図のように前日に保存されたデータを含め、すべてのデータのバックアップを

取ります。

データリカバリする際は直前に取ったバックアップのみで復元することができます。

上図での例だと、MM月DD+2日のフルバックアップデータを利用すれば、

データ復元可能。

差分バックアップ

1回目のフルバックアップ以降に作成、変更されたデータのみをバックアップする

のが、差分バックアップです。

データリカバリする際は1回目に取ったフルバックアップと

直前の差分バックアップで復元することができます。

上図での例だと、MM月DD日のフルバックアップデータと、

MM月DD+2日の差分バックアップを利用することで

データ復元可能。

増分バックアップ

上記のバックアップの種類に関係なく、1回目のバックアップ取得以降に

作成、変更されたデータだけをバックアップするのが増分バックアップです。

データリカバリする際はすべてのバックアップデータを利用して、復元します。

上図での例だと、MM月DD日のフルバックアップデータと、

MM月DD+1日、MM月DD+2日の増分バックアップを利用することで

データ復元可能。

それぞれのメリット・デメリット

それぞれのバックアップ方法のメリット・デメリットです。

メリットデメリット
フルバックアップ・直前のバックアップのみでデータリカバリ可能・バックアップのデータ容量が大きいため、大容量の記憶媒体が必要
・バックアップの処理に時間がかかる
差分バックアップ・初回バックアップと差分バックアップのみでデータリカバリできるため、システム処理が容易・バックアップの処理に時間がかかる
・世代管理をする場合、大容量の記憶媒体が必要
増分バックアップ・1回あたりのバックアップ容量が少なくて済む
・世代管理する場合でも容量が圧迫されない
・複数のバックアップデータを繋ぎ合わせてデータリカバリしなくてはならないため、システム処理が複雑

結局どのバックアップ方法がいいの?

上記に記載したとおり、それぞれのバックアップにメリット、デメリットはあります。

このバックアップ方法が一番いい!というのはなく、

システム毎の業務要件、品質、性能により、バックアップ方法は決定していきますが、

それぞれの方法を組み合わせることで、効率よくバックアップを行うことができます。

おわりに

今回は、フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップの

メリット・デメリットについて説明しました。他の記事で様々なIT用語を

説明しているので、他の記事もチェックしてください!